台風による停電・断水を3日間経験して得た教訓をまとめてみた

かたづけエンジニア 橋本英明(はっしー)です。

このたびの台風21号ならびに北海道地震の被害にあわれた皆様に、お見舞い申し上げます。
一日も早い復興を願います。

そんな私自身も台風21号による影響で、約3日間ほど停電・断水の中で過ごしました。



どこからか飛んできた鉄くずが電柱に引っかかってます。引っかかってなかったら家に直撃していたかも。。。


夜はライトで明かりを灯して食事をしたりしてました。常にライトと共に行動していました。

今回の台風で、私たちがいかに(ガスも含め)電気や水道などのインフラに依存しているか、嫌というほど思い知らされました。

  • お風呂も入れない。
  • トイレも流せない。
  • 水も飲めない。
  • 冷蔵庫も動かない(食品が腐っていくのを防げない)
  • 料理もできない。
  • 暑くてもクーラー使えない。
  • 充電がなくなれば、PCもスマホもネットワークも使えない。
  • 夜は本も読めない。

無い無いだらけの非日常とも言える毎日でした。

停電翌日に水を汲みに行って確保した水。トイレの排水と飲料用に使いました。

再度水を汲みに行く前に、バケツに残っていた水は皿や容器に入れておきます。「少しも無駄にできない」という気持ちでいっぱいでした。

停電翌日には充電も切れて通信ができなく(スマホの4Gのみに)なりました。通信系は電池の減りが早いですね。

冷蔵庫は動かないのに、食品が届いてしまいました。この翌日に復旧したのですが、停電がもっと長引けば全廃棄することになっていたかもしれません。

復旧して元の生活に戻った今となっては、なかなかできない貴重な体験をしたなあ、と思います。実際に経験すると、自分にとって”どういったことが”、”どの程度”、大事なのかが明らかになります。頭だけでなく身体に染み込みます。

今回得られた知恵や経験を風化させないために、ここでまとめておきたいと思います。

停電・断水前にできること

ここで書いた”充電”は、次の日起きたときには充電100%の状態にしておこう、という意味です。停電が起こると、その瞬間はやはり気が動転してしまいます。その時に「昨日しっかり充電しとけばよかったー」とさらに気を落とす状態にさせないことが大事です。

また、風呂場など普段定期的に水が循環しているときはそれほど感じませんが、水が循環しなくなると排水溝等の汚れが溜まっているところから悪臭が漂ってきます。ただでさえストレスが溜まる状況の時にさらにストレスが溜まってしまう状況になります。汚れを取ろうにも水が使えませんからね。特に水回りの汚れは定期的(月に最低1回は)に落としておきましょう。

そして、台風状況が出て上陸日時が予測できたら、その直前にはバスタブに水を貯めておきましょう。断水で直後に困るのはトイレの水が流せないことです。人力で汚物を流そうとすると、けっこうな量の水が必要になります。またバスタブ一杯の量の水があれば、断水になっても数日は大丈夫という精神的な安定にもつながります

停電・断水中にできること

冷蔵庫の中は、停電後もしばらくは冷気を保っています。不用意に開けてしまうと、冷気が一気に外に流れ出てしまいますので、必要以上に開け閉めしない、開閉時間は極力短くしましょう。こういった時のためにも、普段から冷蔵庫の中をかたづけておくことが大事です。何がどのくらい入っているか把握できていれば、焦って同じものを何個も買うこともなくなります。

また、迷惑がかかると思わずに、助けを求めてみましょう。実際に手が差し伸べられるかはわかりませんが、言うだけならタダです。充電が残っている間に行っておきましょう。私は無事に充電にありつくことができましたよ。

復旧するまでは、イライラしたり、心が落ち着かない状態だと思います。しかしよく考えてみると、”いつ復旧するか”ということは自分ではどうにもコントロールできないことですよね。だったらそのことに心を揺さぶられているよりも、そんな状況の中でできることを考える方が心がラクになると思います。無理にポジティブに持っていく必要はないですが、「電気のない時代の人と同じ生活を味わえるチャンスだなあ」とか、少し視点を変えてみると感じ方も状況の捉え方も変わってきますよ。

停電・断水復旧後にできること

復旧した嬉しさから、蛇口を勢いよく回すと、「ボコッ、ボコッ」と空気が飛び出してビックリします。それだけならいいのですが、最悪水道管の破裂など危険性もあります。最初は蛇口はゆっくり回して水が少し流れるくらいの所までにしましょう。そしてしばらくそのままにして、水の出が安定するまで待ちましょう。

詳しくは、TOTOが掲載しているマニュアルをご覧ください。非常に参考になります。(マニュアルのリンクが切れていたので画像を載せておきます)

リンク元:https://jp.toto.com/support/emergency/dansui.pdf

そして、「復旧して、ハイ終わり」ではなくて、ここで改めて感じ、考えてみましょう。電気と水がジャブジャブ使える普段の生活が、”当たり前”ではなく、いかに”恵まれている”のか
そんな恵まれた環境が”当たり前”になっているが故に、現在の暮らしがどれほどインフラに依存しているのかを改めて認識しましょう。

  • 水の汲み場も知らない私たちは、蛇口をひねって水が出なくなると途端に不安に駆られます。
  • 電化製品に囲まれた私たちは、電気が届かなくなると途端に行動が制限させられます。特にスマホの充電切れは、当たり前にあった”つながり”が一瞬で切れてしまいます。

インフラが十分に整っていない国に行ったことのある方はわかると思いますが、日に何度か停電するなんて普通のことですよね。日本では安定して使えているのが当たり前で、ちょっとした停電なら数秒数分で復旧してしまうんです。このような環境で生活できていることに改めて感謝しましょう。

停電・断水に備えてあると便利なもの

インフラが使えなくなっても、ローカルで使えるものを必要に応じて水などの備蓄品とともに用意しておきましょう。

カセットコンロがあれば、電気やガスが使えなくなっても水があれば調理が可能です。食品が腐る前に食べることができるので便利です。

浄水ポットがあれば、多少汚れた水でも安心して飲料に使うことができます。

持ち家の方や、これから家を建てられる方は雨水を貯めておくタンクの導入を考えてもいいでしょう。一番不安になる断水直後の安心を購入するという位置付けでしょうね。庭の水やりなど普段の生活時にも活用できますね。

スマホやPCなどのモバイル機器が手放せない現代においては、蓄電池やポータブル電源が停電時には大いに役立ちます。BBQなどのレジャー活動にも活用できますね。

さいごに

停電・断水3日間の生活の中で私が経験し感じたことを、

  1. 停電・断水前にできること
  2. 停電・断水中にできること
  3. 停電・断水復旧後にできること
  4. 停電・断水に備えてあると便利なもの

とタイミングごとに分けてまとめました。

電気や水が使えなくなることは大変です。が、それよりも心を安定させること、ストレスを感じさせないことの方が大変だし重要だと感じました。

事前にしっかり準備しておく、事が起きたら準備しておいたものを活用して落ち着いて行動し、復旧したら淡々とに元の生活に戻っていく。

何があっても努めて冷静でいられるようにする、といった視点でもう一度ご自身の環境を見直してほしいと思います。

また、地震についてはこちらの記事も参考にしてください。防災用具の紹介もしています。

”かたづけられるあなたに変わる”
ToToNo-i-Labo(トトノイラボ) 橋本英明


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