”取り出しやすさ”と”戻しやすさ”。どちらが大事なのか?

かたづけエンジニア 橋本英明(はっしー)です。

以前こちらの記事で、モノを”取り出す”時間とモノを”戻す”時間について書きました。

この2つって、同じことを言ってるように思われたかもしれません。

取り出しやすいってことは、戻しやすいってことでしょ??

確かに同じ場合もありますが、2つは分けて考えるべきです。

取り出すときと戻すときで何が違うのか

ここでは下の写真のように、デスクの引き出しの中にあるペンを例に考えてみましょう。

強い意志が働く”取り出し”

ペンを取り出そうと思うときってどういうときでしょうか。

  • 本を見て感じたことをメモしておきたい
  • 絵を書きたい
  • 宅急便の受け取りサインをしたい
  • 後輩の作った資料を校正したい

などあると思います。共通しているのは、取り出さないとxxxできないということです。「xxxしたい」という取り出すための前向きな意志があることです。

強い意志が働かない”戻す”

ペンを戻そうと思うときってどういうときでしょうか。

  • 紛失したくない
  • ペンを探す時間をなくしたい
  • 使い終わったから
  • デスク上が散らばって作業できないから

などあると思います。先ほどと違って、戻さなくてもできるものが含まれます。戻さなかったから必ず紛失するとは限らないですよね?また、使い終わったら戻すという人はきっと習慣化されていますから意識せずともできてしまいます。

取り出すときと戻すときの感情を想定してみよう

このように、取り出す時と戻す時では人の感情が大きく違います。

取り出す時は、取り出さないとしたいことができないので、多少めんどうでもできてしまいます。引き出しの奥の方にペンがあっても、引き出しを開けて、奥まで手を伸ばして取り出すのです。

戻す時は、戻さなくても短期的には問題になることが少ないので、めんどうだと先延ばししがちになります。引き出しを開けるという単純な行為すらめんどくさくなり、”あとでやればいい”とそのまま放置してしまうのです。

子供がおもちゃで遊ぶ時に、棚から出してくるときは元気いっぱい積極的に動きますが、遊び終わったら、疲れたし、遊べて満足できたし、戻すのはめんどう、また遊ぶし、と戻そうとしないのは、感情が大きく関わっています。

モノの収納を決める際は、取り出す時と戻す時にどういった感情になるかを想定することが大事になります。

戻す時のことから考える

取り出すときのことも、戻すときのことも、どちらも大事です。でも、これまで読んできたことを踏まえて、まずは戻すときのことを優先して考えてみましょう。

引き出しにペンを戻すことをイメージしたとき、めんどうでめんどうでしたくないと思うのなら、机の上にペン立てを置いて、そこに戻すようにする方がいいのです。

今までは取り出すときのこと、使うときのこと(だけ)を考えていませんでしたか?辛いことやめんどくさいことを好き好んで考える人は少ないと思います。だからこそ意識して最初の段階で戻すときのことを考えておきましょう。

はじめにしっかりと考えて、自分にあった、自分にできそうな仕組みにすることが、後々の暮らしの快適さにつながります。

”かたづけられるあなたに変わる”
ToToNo-i-Labo(トトノイラボ) 橋本英明


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