コーネル大学のトマス・ギロヴィッチは、人生を振り返って一番後悔することは何かを答えてもらう調査をしました。
その回答を総合すると、全体の75%が自分がしなかったことに対する後悔だったとのこと。
捨てるは正義か?
この調査から「迷ったら行動したほうがいい」と理由付け、
捨てるか捨てないか迷ったら捨てた方がいい
と結論付けるのは、はたして妥当なのでしょうか?
ToToNo-i-Laboでは、上記の結論は危険をはらんでいると考えています。つまり、
確かに行動することは重要。「捨てるか捨てないか迷ったら捨てる」と決めて行動することで上手くいく人もいるだろう。ただ、捨てることが絶対的な正解ではない。
では、どう解釈し、何にフォーカスすればよいのでしょうか。
適度なアバウトさとフィードバック
選択肢は柔軟に
大事なことは、行動の選択肢を2択にしないことです。第3、第4の選択肢を持てばいい。
「捨てる、捨てない」の2択ではなく、例えば「捨てる、捨てない、保留」と3択で考えてみる。
一方、選択肢を増やしすぎると返って混乱するので、そこは自分の力量に合わせて調整する。
例えば「捨てる、捨てない、トランク行き、譲る、多用途に転用、保留、他人に決定を依存」と7択にすると大変でしょ?
「迷ったら行動したほうがいい」はこう解釈してみよう。
迷ったままで行動しない(できない)状況を回避できるだけの選択肢を用意する。その上で「決定する」という行動を行う。
循環させて精度を上げる
もちろん、決定して行動しても、想定通りにいかないことは起こります。捨てた後でそれを使うシーンが発生したり、使おうと捨てなかった物を、その後も全然使わなかったり。
多くの人はここで行動を中断する。たった一度の失敗でやめちゃう人だっている。我々は神ではないのだから未来は予測できても見えるわけではない。ここでやめちゃうことが「もったいない」。
決定して行動することは大事。行動した結果をフィードバックして決定の精度を上げることはもっと大事。
過去の経験から学びましょう。例えば、捨てた後でそれを使う機会が発生したら、
- そのシーンは今後も頻繁に発生することが予測されるか?
- どのくらいの被害だったか(すぐに買いに行けて問題解決した、他人を巻き込んだ、など)
- その決定は慎重に行ったか?適当に行ったか?
- 今回の決定は失敗と思っているが、あえて成功したところを挙げるとすれば何か?
などなど振り返って、次回の決定に活かすのです。それが決定の精度を挙げ、迷いを減らすのです。
「迷ったら行動したほうがいい」は自身の成長にフォーカスしてみよう。
後悔はしてもいい。だけど必ずフィードバックして次に活かし、行動することをやめないこと。
さいごに
やるだけのことはやったのなら、結果に対して一喜一憂しない。
もしも失敗したと思ったら、次はどうするか考えて、やっぱり行動するのです。
「迷ったら行動したほうがいい」とはそういうことではないでしょうか。
【参考文献】